4月8日、新宿コズミックセンターで開催された「レガスまつり」の帰り道—
助手「博士、今日もいい実験ショーができましたね。みんな楽しんでくれて良かったですね。」
博士「そりゃあそうさ。この私が考えた実験だぞ。面白くないわけがないじゃないか」
たっくん「博士〜、助手〜、ちょっと待ってー。」
助手「あっ、たっくんじゃないか。今日は突然実験の手伝いを頼んじゃってごめんね。本当にありがとう。」
たっくん「どういたしまして。近くで実験見られたから、僕は大満足だよ。とっても不思議な実験ばかりで驚いちゃった。」
博士「ふっふっふ、それは良かった。たっくんはどの実験が一番びっくりしたのかな?」
たっくん「えー、迷っちゃうな。雲を作った実験もすごかったし、風の力でボールが浮いたり、風船で作った輪っかがグルグル回ったりしたのも楽しかったしな…。」
博士「私のハンドパワーで風船を割ったのはどうだ?」
助手「ハンドパワーじゃないでしょうが、リモネンでしょ。子どもに嘘をつかないでくださいよ」
たっくん「確かに風船割ったのはびっくりしたよ。でも、やっぱり一番は偏光板を使った実験かな。黒い壁をボールが通り抜けちゃったり、透明な板を偏光板で挟んだらカラフルな絵が出てきたり、魔法でも使ったんじゃないかって思ったよ。」
博士「あれは一番作るのに苦労したんだよ。いやー、喜んでくれて私も作った甲斐があるよ」
たっくん「本当に楽しい実験ショーだったよ。またやってね!あっ、友達が待ってる。じゃあ僕帰るね、バイバイ博士〜助手〜。」
その時、博士と助手の後ろから一人の男が走ってやって来た。
助手2「ハアハア、すいません二人とも。アインシュタインに関する論文を発表していたら、ショーに遅れてしまいました…」
博士「ムムッ、君は何をやっとるのかね。ショーに遅れるとは助手失格だぞ。これじゃあ、君の代わりに今度からはたっくんに助手をやってもらったほうが良いかもな…」
助手2「えっ、たっくんって誰ですか。あっ、ちょっと待ってくださいよ博士。今度は絶対遅れませんから〜」
こうして、博士たちは次のサイエンスショーの会場へと向かっていくのであった。